
インスリン不足により、細胞が糖をうまく取り込めず、血液中にあふれ出て尿に排出されます。多くは6歳以上にみられ、高齢犬の場合、メスはオスよりも発生率が高くなっています。症状としては喉が渇くので水をたくさん飲む、尿の量が増える、たんぱく質も排出される為、食欲増加のわりに痩せてくるなどです。糖尿病で注意すべきことは様々な合併症があることです。代表的なものには白内障があり、ひどくなると失明することもあります。また、ケトアシドーシスを引き起こすと昏睡し、死に至ることもあります。症状が重くなると毎日インスリン注射をして食餌療法で合併症の予防と病状の悪化を防ぎます。

軽度の場合は食欲もあり元気ですが、進行するにつれ頻尿、発熱、水を多く飲むなどの症状が見られます。尿の色は濃く濁り、臭いがきつくなります。膀胱炎の血尿は尿が出終わった頃に出ることが多く、尿道炎の場合は尿の出始めに出ることが多いという違いがあります。

尿道結石は尿道を結石がふさぐので尿が出にくくなり、尿毒症を起こすこともあります。膀胱結石はメスに多く、尿道結石はオスに多く見られます。フレンチブルドッグは遺伝的にシスチン尿石が多く食事のミネラルバランスや飲水量、排泄回数によりどのタイプの結石も出現する可能性があります。細菌感染があるときは抗生物質を使い、処方食で結石を溶解します。腫瘍由来の膀胱炎は抗がん剤や手術で治療します。

子宮に膿がたまる為、お腹が腫れる閉寒型、膣から膿が出る開放型の2つに分けられます。膿の色は灰黄色から赤褐色と差があり、血が混じることもあります。膿には独特の嫌な臭いがあります。子宮蓄膿症になると食欲が無くなり、水をたくさん飲むようになります。


その為、呼吸困難となり、失神などの心不全の症状がみられます。


多尿、脱毛、腹部の膨大、皮膚の色素沈着などの症状が見られます。

のどに何か詰まったような咳をし、運動を嫌がることもあります。咳は夜中から明け方に掛けて集中することが多く、重症の場合は夜通し続きます。症状が進行すると肺水腫になり、肺に水が漏れ出るため、酸素と二酸化炭素の交換がうまく出来ず呼吸困難などに陥ります。治療には強心剤や利尿剤を使用します。心臓の負担をやわらげる効果を期待するもので心臓の修復は望めません。症状が回復しても薬を続けることが必要になります。

体力の無い子犬に大量に寄生すると下痢を起こし、元気が無くなり、痩せてきます。パベシア症・フィラリア症などの血液内の寄生虫は吸血性のダニや蚊などの昆虫によって媒介します。大量に寄生されると貧血を起こし、死に至ることもある怖い病気です。寄生虫症の感染は飼い主が高い意識を持つことで予防が可能です。子犬は母犬からの感染も考えられるので1カ月おきに2~3回検便することが大切です。その後も蚊の発生する時期のフィラリア予防はもちろん、血液検査は毎年行うと良いでしょう。

進行すると尿毒症を引き起こし、尿が作られなくなり死に至ります。初期症状は尿の量が増え、水をよく飲むようになります。やがて体重が減り、食欲がなくなります。治療は輸血や人工透析、腹膜透析などとなり、良質のたんぱく質を摂り、塩分リンを制限する食餌療法も重要となります。

ある研究調査では去勢していない5歳以上のオスの80%に良性前立腺過形成がありました。また、その比較は年齢と共に増加していきます。大きくなった前立腺は前立腺炎を起こしやすくなります。前立腺炎とは細菌が上行性に尿路を通って前立腺に幹線し炎症を起こす病気です。痛みの強い急性と症状がはっきりしない慢性があります。

明らかなふくらみに気づいたときには既に表面が壊死していることもあります。下半身に出来るほど悪性の可能性が高いようです。食欲不全、嘔吐、下痢、よく水を飲むなどの症状が出ます。ヒスタミンやヘパリンなど炎症を引き起こす化学物質を生産するので腫瘍が赤く腫れたり、胃潰瘍や血液凝固障害などによる吐血が起こることもあります。治療は患部切除、抗がん剤、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤などを投与して行います。

触るとしこりが動き、ほとんどの場合痛みがありませんが、しこりが大きくなりすぎたものや自潰したもの、そけい部に近い位置にあるものは痛みと炎症が見られます。悪性の場合、リンパ腺や肺に転移する場合もあります。乳腺にしこりを見つけたら早急に病院で診てもらいましょう。手術で切除して病理検査を行います。


足を時々引きずるようになる、前肢と後肢のそれぞれの立ち幅が違っているなどの症状が見られます。だんだん悪化してくると肢が強張ったり、歩き方がぎこちなくなったり、跂歩や筋肉が硬直してくるなどの症状がみられます。

足が地面に接する瞬間に足を上げるような、スキップをしている様な妙な歩行をしている場合、外れている可能性があります。自分で脱臼を治してしまう犬もいて深刻に考えないケースもありますが、悪化すると手術が必要になってきます。軽度であれば消炎剤、グルコサミン・コンドロイチン硫酸などの軟骨保護剤で症状を軽減します。フレンチブルドッグはパワフルなので急激な動作がひざに負担をかけ、靭帯が断裂してしまうことがあります。早めに発見し、適切な治療をすることで自然な歩行が出来るようになりますのでおかしいと思ったらすぐに獣医に相談しましょう。

見た目は肛門の横、あるいは両側に大きなこぶのような膨らみが生じ、そこに便や重症の場合には膀胱などが入り込んでしまいます。その為、不快感や痛みに煩わされるだけでなく入り込んでいる臓器によっては命に関わることもあります。治療は会陰部の筋肉の整復手術を行います。

その椎骨の間には柔らかい軟骨性の円盤がはさまっています。通常は圧力がかかり、この椎間板で衝撃を和らげることが出来ます。強い衝撃やねじれ、老化によって椎間板が変成して弾力を失うと痛みや麻痺などの様々な神経症状を引き起こします。初期は抱き上げると嫌がるようになり、やがて痛みの為に元気が無くなり歩きたがらなくなります。歩行時に足が流れる、腰がふらつく、腰を丸めるなどの症状が出て、やがて足の裏が上を向いたまま戻りが悪くなり、さらに悪化すると左右の足が伸びたままクロスし、排尿・排泄が困難となります。治療法としてはステロイド剤や消炎鎮痛剤の投与、脊髄の圧迫を減圧する手術などが一般的です。最近では治療に鍼灸やレーザーを取り入れリハビリに力を入れている病院もあります。

膝蓋骨に問題のあるフレンチブルドッグは股関節も悪い傾向が見られます。これは膝蓋骨を痛めることによって、股関節・大腿骨頸部の角度に問題が出てくるからです。また、膝蓋骨を痛めている犬が急に走り出すなどの急激な行動を取ることによって十字靭帯を断裂するなどの怪我も増加しています。散歩で後肢を引きずっていたり、すぐに座り込むようなときは病院でレントゲン検査をしてもらいましょう。多くは遺伝から起きますが、肥満や激しい運動が原因となる場合もあるようです。症状が軽い場合は食事や運動の制限、投薬やサプリメントで治療します。重度の場合は手術で対処して治します。

最近では肥満や過激な運動を継続することによって痛めることが多くなってきています。二次性の場合にはレッグペルテス、前十時靭帯断裂が原因になっていることもありますので他の病気を経験したフレンチブルドッグは痩せていても注意が必要です。

2~3ヵ月かけて徐々に悪化し、痛みのため、足を着地させられず、引きずるようになります。大腿骨頭を切除する手術で歩行可能になります。

進行すると散歩を嫌がる、寝ていることが多くなる、ちょっとした物音や体に触れられると過剰に驚くなどの様子がみられます。フレンチブルドッグでは6歳以上で高齢による高齢性白内障が多く見られます。他に遺伝的素因が考えられる先天性、5歳以下の若年性白内障、糖尿病や眼の怪我や腫瘍が関係していることもあります。進行すると水晶体脱臼や緑内障を併発し、失明するケースもあります。進行を遅くする目薬や、抗酸化作用のある犬用サプリメントもありますが、完治するのは難しいようです。また、手術で視力を回復できる場合もあります。

角膜が白く濁り、痛みで瞬きしながら涙を流します。フレンチブルドッグの場合、眼瞼内反症、さかまつげ、ドライアイが関係していることが少なくありません。角膜は5つの層から出来ていて、どの層で炎症を起こしたかによって病気の名称が異なります。角膜の表層で起きている炎症を『表層性角膜炎』、表層性角膜炎より深い部分で起きている炎症を『深層性角膜炎』、炎症が角膜のより深層部まで及び、腫瘍になってしまったものを『腫瘍性角膜炎』と言います。これらの症状を急性角膜炎、慢性角膜炎と呼ぶこともあります。原因は外傷性とウイルス感染などによる非外傷性の場合があります。病院では角膜を染色して上皮の欠損を検査して、原因の除去と点眼で治療します。重度の場合、治療用ソフトコンタクトレンズを使用したり、手術で眼を保護します。治療中に眼の痛みや違和感で前足や床に眼をこすりつけることが多く見られます。フレンチブルドッグは眼が突出しており、傷付きやすいので日頃から注意が必要です。

進行すると、粘液性の目やにが大量に付き、角膜は色素沈着し、眼球は濁ってきてしまいます。滅菌したろ紙に涙を染み込ませ、涙の量を測定して判定します。症状により、シクロスポリン軟膏、人口涙液、ヒアルロン酸、抗生物質などの点眼液で治療します。

かゆみや違和感があり、眼をこすると目の周りが赤く腫れ、痛みを伴うこともあります。ホコリやゴミ、細菌やウイルス感染が原因ですが、アレルギーやドライアイが原因となっている場合もあります。

どちらも大きくなると眼球を傷つけるので切除して治療します。

全身の健康状況にも影響を及ぼすこともあります。

悪化すると耳介が腫れたりただれが起こります。

耳の根元辺りが傷むため、触られるのを嫌がります。

原因は解明されていませんが、難聴になる可能性も有ります。

耳をとてもかゆがり、頻繁に耳をかいたり、振ったりするようになります。感染力が強いので犬から犬に感染しやすく、特に若い犬に多く見られます。子犬の感染には特に要注意しましょう。

フレンチブルドッグでは5歳を過ぎた辺りから気管が潰れやすくなり、特に肥満気味のフレンチブルドッグは注意が必要です。潰れ始めると呼吸をするときガーガー、ヒューヒューと苦しそうに呼吸します。咳が出る症状の場合もあります。暑さや興奮によってガーガー、ヒューヒューと言い出すと、落ち着きが無くなりさらに呼吸が荒くなるため悪循環になり、呼吸困難を起こしてチアノーゼ(舌が紫色になる)になり失神してしまうこともあります。肥満になると悪化する傾向があるので注意が必要です。

のどを詰まらせたり、食べ物がうまく飲み込めなくて吐いたりします。ひどい場合、呼吸が困難になり眠れなくなることもあります。いびきが激しいフレンチブルドッグは軟口蓋が生まれつき長い可能性が高いので肥満にならない様、気をつけましょう。ゆっくりと悪化していく為、生まれつき長くても手術を必要とするのは数年経ってからになります。肥満も悪化の一因となります。空気が入ってこないため、激しく呼吸をすればするほど力がかかり軟口蓋の部分が厚くなり悪循環が起こり、呼吸困難を起こします。

場合によっては興奮しただけで呼吸困難を起こす場合があります。この病気も肥満が大きく影響します。あまりに頻繁にこの症状が起きる場合には軟骨の一部を取り出す手術をして症状の改善をします。

食べ物のアレルギーがある場合は食餌性皮膚炎と言います。ハウスダスト、花粉、ダニ、真菌など環境にアレルギーのある場合はアトピー性皮膚炎と言います。プラスチック製の食器、首輪、洋服、敷物など身の回りにあるものや公園や野原の草木に触れただけで刺激される接触性皮膚炎は顎や腹部、足先、陰のうなどの毛の少ないところにかゆみが起きます。治療は何のアレルギーかを特定し、環境から排除することから始めます。かゆみはステロイド剤や抗ヒスタミン剤でコントロールし、かき壊しなどによる虹感染には抗生物質を使います。皮膚にあったシャンプーで清潔に保ち、皮膚に良い栄養を摂ることで症状の軽減が期待出来ますが、症状を完治するのはなかなか難しいようです。

慢性の外耳炎はこのマラセチアが原因のことが多く、アトピー性皮膚炎からも、このマラセチア菌が発見されることがあります。皮膚が赤く油っぽくなり、激しいかゆみを伴います。犬がかき壊すため、皮膚は色素沈着・脱毛し、独特の臭いを発します。薬剤と抗真菌剤で治療を行います。

皮膚が赤くなりかゆみを伴い脱毛し、慢性化すると皮膚が色素沈着で黒っぽくなることがあります。治療には抗生物質を使用します。薬用シャンプーで皮膚を清潔に保つ、犬が舐めないよう通気性の良い服を着せる、皮膚の免疫力をあげるビタミンEや必須脂肪酸を含む食事を与えることで治りも早く、また予防にもなります。

抗生物質や薬浴で二次感染を抑え、駆除薬や忌避剤でノミの付着を予防します。様々なタイプの駆除薬や忌避剤がありますが、フレンチブルドッグにはスポットタイプがオススメです。薬剤により、駆除効果期間や効能・用法が異なります。

貧血を起こすだけでなく、バベシア症、ライム症、エールリッヒア症、Q熱、ヘパトゾーン症など生命に関わる病気も媒介します。駆除薬や忌避剤で吸血を予防できます。

このダニは健康な犬にも少々存在しており、免疫力が低下したときなどに多数増殖し発症します。眼や口の周り、足先が好発部位で毛穴の毛包や皮脂内に寄生します。皮膚は脂っぽくなり、大量に脱毛します。 二次感染があると激しいかゆみと炎症を伴うこともあります。治療は薬浴や駆除薬の投薬を行います。

昼と夜が逆転して昼間によく寝て夜になると動き出す、徘徊行動をとる、一定方向へ歩き続ける、名前を呼ばれても反応しない、感情表現があまりなくなる、などの症状が上げられます。

発症例はそれほど多くありませんがオスだけに発症する遺伝性疾患です。血液凝固に必要な第9凝固因子が欠如しているために、外傷などの出血が止まりにくくなる病気です。 ワクチンで防ぐことのできる病気